唯一実証されている脳トレそれがNバックタスク【実際に47日間続けてみた結果→

Nバックタスクをご存じでしょうか。

これはすなわちワーキングメモリと呼ばれる脳の短期記憶を鍛える脳トレ。

9マスの枠の中に次々とアルファベットが表示されて、
そのアルファベットと位置を覚えるというものです。

脳トレなんて聞くと面倒くさそうですが、意外と手軽に出来ます。

つまり一日たった10分を毎日繰り返すことで
ワーキングメモリを鍛えることができるのです。

ワーキングメモリを鍛えるとこんなメリットが!

・集中力が洗練される
・判断力の向上
・記憶力アップ
・読書スピードが高速化
・ADD・ADHDも改善

そしてこれらに信憑性はあるのかどうかと言うところですが、

有名どころだと、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」で有名な
東北大学の川島隆太教授がNバックタスクの効果を認め推奨しています。

脳トレについては数多くの研究がなされていますが、
効果が認められているのはNバックタスクだけなのだとか。

とは言え、ことに「脳」の分野というのはまだまだ謎の多い領域です。

私自身はNバックタスクに効果を感じているのですが、
そこに再現性はあるのか…。

その答えはぜひともあなたが確かめてみてください。

なおこのNバックタスクは無料アプリでできるので、
やってみて得はあっても損はありません。

よって「最も手軽かつ確実に脳を鍛えられるトレーニングはNバックタスク
という説を私は唱えたいと思います。

ではそのやり方や詳しい効果、そしてコツなどを書いていきます。

Nバックタスク効果の詳説

Nバックタスクは、9マスの枠の中に次々とアルファベットが表示されて、
そのアルファベットと位置を覚えるものです。

これは正確には二重Nバックタスクと呼ばれています。

その起源をたどってみると、

スザンヌ・イェギという学者が2008年の論文で、
二重Nバックタスクを練習することで
流動性知性を向上させることが可能であると主張しました。

さて、ここで出てきた流動性知能とは何でしょうか。

流動性知能と結晶性知能

人間は「知能」を持っています、

知能…。

人間を人間たらしめるもの。

頭の良さとも言えますね。
この知能は2種類に分けることができます。

「結晶性知能」と「流動性知能」です。

結晶性知能

結晶性知能とは経験知のことです。
これは過去の経験が土台になる専門的または個人的な能力を指します。

学校で学ぶことや、免許の能力、料理や日常の作業、
趣味の知識などが結晶性知識にあたります。

過去の経験や学習によって積み重ねていく知識のことですね。

経験が知識として土台を作っていくため、
歳を取っても衰えにくいのが特徴です。

流動性知能

流動性知能とはイメージとしては、
生まれつきの(ものだと誤解されている)頭の良さのことです。

今までの知識を使わずにどのように
問題を解決できるかという能力を担っています。

経験がない中で、今ある知識を使っていかに適切に問題に対処できるか、
いかに効率的で正確なやり方を考えだせるかという知能が流動性知能です。

具体的には、集中力、推論、思考力、暗記力、計算力などがこれにあたります。

要するに、初めての場面に対して適応するための能力とも言えるでしょう。
見知らぬ場所に放り込まれて、そこに適応していけるか。
そういった能力を担う頭の良さです。

新しいものを生み出す能力でもあるため、
流動性知能が高い人は独創的なアイディアを出し、
さらに問題解決能力が高いということになります。

ただ、集中力、推論、思考力、暗記力、計算力
といった能力には加齢による衰えがついて回ります。

しかしこれはトレーニングによって回避する事が可能です。

研究によると、流動性知能の高い人ほど、脳の前側の部分である、
前頭前野が発達していることが分かっています。

この流動性知能は一見、生まれつき変わらないもののように思えますが、
実は、鍛えることができます。

その鍛え方として、一番効果的だと実証されているのが、
Nバックタスクというわけです。

Nバックタスクのおすすめアプリ

Nバックタスクの脳トレゲームは、
スマホでアプリを検索すれば見つけることができるでしょう。

おすすめはメンタリストDaiGoさん監修の
DNB(デュアルNバックタスク)です。


プレイ動画はこんな感じ。

ぱっと見てみると、つまらなそうですよね。
ルールも見ただけでは分かりにくい。

ただ、そういう地味でつまらなそうなところに、正解があるのです。
やるのが面倒くさいということは、
裏を返すと、続ければ他人よりも抜きん出ることになります。
これは結構大事なこと。

ルールは、一度理解してしまえば簡単です。

動画では難易度4で、N=2となっています。

N=2 の場合は、現在表示されているアルファベットと、
覚えておいた2つ前のアルファベットを比較するのです。

そして、例えば同じアルファベットだった場合は「文字」のボタンをタッチし、場所も同じなら「場所」のボタンもタッチします。

覚えていたものと同じ項目をタッチするということですね。

このように、アルファベットが表示されるたびにボタンを押していきます。

文字で説明すると分かりにくいかもしれませんが、
一度難易度1か2でやっていただくとすぐ分かります。

ただこう言ってもおそらくほとんどの人はやらないでしょう。
正直面倒くさいです。

しかし言いたい。

10分で可能性があるならまずやってみれば良い

ただ一日10分を続けるだけで、
少なくともやらないよりは確実に頭の回転が良くなり、集中力がつきます。

科学的に効果があるとはっきり証明されたゲームは他にないため、
「脳を鍛えたいならまずこれ!」と言えるでしょう。

しかも、これはワーキングメモリという
全ての思考活動の基盤になる機能を鍛えるものです。

つまり、Nバックタスクを続けることで、
日常のあらゆる活動のクオリティを底上げできるということです。

例えば、集中力がない人は特におすすめです。
続ければ少しづつ集中力が上がっていきます。

他には、会話。
話し下手やよく聞き逃す人。もしくは気の利いた事が言えない。
こういった問題も頭の回転自体が上がる事で、多かれ少なかれ改善されます。

あとは、勉強中の方は学習効率が上がります。

想像してみてください。

電車の中でひざの上で勉強するのと、
大きな机で勉強するのではどちらが効率がいいですか

脳の中も同じです。
ワーキングメモリはまさに机なのです。
Nバックタスクを続けることで机が大きくなっていきます。

これらの効果が一日10分で出るならば、
やってみる価値はあると思いませんか?

少なくともやって頭が悪くなることはないですし、
10分も時間が取れない人はいないはずです。

ここで突然ですが、おそらくあなたも
歯磨きは毎日されるのではないでしょうか。

つまりはNバックタスクのプレイ時間もおおよそ歯磨きと同じです。

そう聞くとなんだか出来そうな気がしてきません?

Nバックタスクを毎日やってみた結果

実際にやってみました。

一日15分を毎日続け、現在47日目3ヶ月です。
アプリは上で紹介したDaiGoさんのDNBを使用しました。

1日目

最初はレベル2(N=2、タイプ2)が限界でした。
(2個前のアルファベットと位置を答える問題)

レベル3(N=3、タイプ2)はクリアできませんでした。

3日目

慣れてきてレベル3が出来るようになる。

7日目

レベル4に到達。タイプが3つになる。
アルファベットと位置に加えて色も覚える必要が出てくる。

14日目

レベル4をクリア。思ったより早く上達して驚く。
レベル5ではタイプが2つに戻るが、N=4で(4個前を答える)ため苦戦する。

21日目

レベル5をクリア。ここから覚え方のコツをつかみ始める。
単純に記憶力が上がったのに加えて、ボタンの位置を覚えたことで点数もアップしたと思われる。

37日目

レベル6(N=3、3タイプ)をクリア。
(3個前のアルファベットと位置と色を答える問題)

純粋な記憶力が上がっているのを感じる。
またプレイ中の集中力の出し方を覚え、
プレイ開始と同時に瞬間的に集中状態を作ることができるようになる。

この集中状態が日常でも役立ち始める。

47日目

レベル7(N=4、3タイプ)でクリア手前までできるようになりました。

日に日に上達しているのを感じていて、
もう少し続ければレベル7もクリアできそうです。
最初は絶対できないだろうと思っていたレベル7が出来てしまっていることに驚きです。初めはレベル3も出来なかったのに。

現実での利益として一番感じているのは集中力がついたことです。
プレイ中の集中状態を覚えていて、その集中を作り出せるようになったのが大きいです。

【追記 】3ヶ月目


さらに上達し、レベル10クリア。
不思議と新しいことを学ぶときによくある”停滞期”がありません。

実益としては集中力の基準が上がっていると思います。
あとは会話するときに頭の回転が速くなった感じがありますね。


Nバックタスクをこれからやる人へ

少しづつでもいいから毎日続けることが一番大切です。
しばらく点数が伸びない時期が続いても、毎日こなすことが大事だと思います。

スコアが伸びないからといって、すぐ辞めてしまうのはもったいない。

スコアに現れない変化を感じ取っていきましょう。

Nバックタスクのコツ【初級者編】

レベル3くらいまでなら何も考えずに覚えていけば良いです。

ただ、レベルを上げてだんだん覚えることが増えてくると、
効率よく記憶するテクニックも必要になってきます。

まずは簡単なコツをお教えします。

1. ボタンの位置を覚える

これはやっていれば自然と覚えてきます。
ボタンの位置は見ないでできるようにしましょう。
そうすれば、アルファベットとその位置を覚えることに集中できます。

2. 余計なことを考えない

これが一番大切です。
雑念を捨てるといいましょうか。

ワーキングメモリ自体が、悩みごとや雑念があると
それで一杯一杯になってしまうという性質を持っていますので、
雑念を追い出すのが先決です。

調子が悪いなと思ったら、何かに気をそらされていないか確認してみましょう。

とは言っても悩み事は無くそうと思って無くせるものではないので、
結果が悪い日は、仕方ないと考えて明日に期待するのでも良いでしょう。

悩み事を紙に書きだすという方法も、
頭がすっきりするのでおすすめです。

以上は初級者編ですが、
コツの領域を超えたさらなる奥義を知りたい方はこちら↓

DNB(Nバックタスク)のコツ【上級者編】

2020年8月10日

まとめ

Nバックタスクを47日3ヶ月続けてみたら思った以上に上達しました。

さすがに到達できないだろうと思っていたレベルまで
できるようになったので驚いています。
そして今も記録が伸び続けているのでこれからも上達していくと思われます。

一番体感している実益としては集中力です。

特には勉強するときや読書するときに役立っています。

またこれは体感的なものですが、
日常でも頭が冴えている感覚があります。

もしNバックタスクを始めるなら
手軽に始められて続けやすい、スマホアプリがオススメです。

正直、効果の「大きさ」についは人それぞれだと思いますが、
その効果が及ぶ「範囲」は、たぶんあなたが考えているより遥かに広大です。

なぜなら日常のあらゆる行動においてワーキングメモリを使用するから。

人類ならばみなNバックタスクをやりましょう。

それでは。


今回は流動性知能のトレーニングを解説しましたが、結晶性知能も大切です。

結晶性知能を高める方法はこちら

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